弓道部のアイドル系美少女と僕と韓国人20
🕑 Added 2021-07-29 11:38:38 +0000 UTC
「お待たせ」
ホテルのロビーで待機していた奈緒は、向こうから歩いてくるカオリが以前ライブで見たカオリと違いすぎたために、声をかけられて初めてカオリだとわかった。
「ああ、カオリさん。全然気がつかなかったです」
奈緒は素直にそう口にする。ライブ会場で会ったときのカオリは、スタッフ用のTシャツに色褪せたジーパン、スニーカー姿だった。今日のように、ニット素材のノースリーブセーターの下に、黒のスキニージーンズをばっちり着こなしているカオリを見ると、まるで別人だと奈緒は思った。顔立ちが整っているのは前回会った時にもわかったが、タイトなセーターを着ていると豊満な胸がとにかく強調される。ウエストも、これぞまさにくびれといった具合に細まっており、カオリ自身がKPOPスターのようであった。周りのソファに座っている退屈そうな観光客も、カオリの登場によって瞬時に色めきたった。
「なんだか良い匂いがしますね」
「さっきシャワーを浴びたばかりだから」
カオリからはバラのような匂いが漂ってくる。奈緒は、女性に色気を感じたのは初めてだった。
カオリと会うとどうしてもあの写真を思い出してしまう。ジュンインから送られてきたあの写真。カオリは嬉しそうな顔をしてジュンインのペニスを口に含んでいた。こんなに綺麗な人でも、あの大きなものを口に含むとひょっとこのような変な顔になってしまうのが奈緒にはおかしかった。美容にも、メイクにも余念なく気を遣っていそうなのに、ジュンインのアレをしゃぶる瞬間だけ、その美しい顔は簡単に崩れてしまう。それでも、あの写真で見る限り、カオリは幸せそうだったのだ。
奈緒がほんの一瞬、そんな風にしてカオリを観察していると、カオリは奈緒が気にしていたことに気づいたようだった。
「あの写真のこと?」
カオリにそう聞かれて、奈緒は写真のことなど全然気にしていなかったようなふりをする。本当は今の今までずっとそのことを考えていたのに。
「写真?ああ、写真ってあのことですか!びっくりしましたよ〜、まさかカオリさんとジュンインさんが付き合ってるなんて知らなかったから。でもなんでジュンインさんは私にあの写真を送ってきたんだろう」
奈緒がそう言うと、カオリは口に人差し指を当て、しーっというポーズをした。
「あ、ごめんなさい。付き合ってるとかそういう話、こんな大勢人がいる場所で言わない方がいいですね。向こうは常にマスコミに追われているんだし……ごめんなさい、配慮が足りなかったです」
「そういうわけじゃないんだけどね。別に私とジュンインさんは付き合ってないし。でも、確かにあんまりそういうことは外で言わない方が良いかも。日本語のマスコミは騒ぎ立てるじゃない?この前も、ジュンインさんと浜崎実波が付き合ってるなんて記事も出てたし」
「そうですよね……やっぱりスターはすごいなあ。私たちの学校でどの生徒とどの生徒が付き合ってるって噂になるレベルなんかじゃないですもんね。すぐに速報ニュースが世界を駆け巡っちゃうんだから」
「そんなジュンインさんにまた会えて良かったね、奈緒ちゃんは」
「はい」
嬉しいのは間違いない。だが、どんな理由でかは知らないがジュンインの方も自分に会えて嬉しいのだ、今日は怖気付かずに、新曲のことや今後の活動など気になっていたことをすべて聞こうと奈緒は思っていた。
「じゃあ、行きましょうか。ジュンインは上にいるから」
そう言うとカオリは奈緒の手を取ってエレベーターホールへと進み始めた。
カオリの横顔を見ながら奈緒はまた考えてしまう。さっき、カオリさんはジュンインさんと付き合っていないって言ってたけど、付き合っていなくてもあんなことをするのかな、と……。
エレベーターのドアが開くと、そこには赤い絨毯が敷き詰められた廊下があった。廊下は奥の方にある一つの部屋までまっすぐにつながっている。パレスホテルの最上階。それは、奈緒が先程までいたロビーよりもさらに高級感漂う空間になっていた。
「最上階には一部屋しかないの。毎回日本に来る時にはジュンインはここに泊まるの。他のメンバーはもっと都心のホテルに泊まるんだけど、ジュンインは空港が近いのが良いみたい。都心に比べたらマスコミも少ないしね」
「へえ、すごい……」
廊下の両側には高級そうな抽象画が飾られている。ここにいると、普段の学校生活がはるか遠くにあるように感じられた。こんな高級な空間で過ごせるジュンインはやっぱりすごいと奈緒は思った。自分と同い年なのに、これくらいの待遇はもう当たり前なのだ。自分もいつかこんなところに泊まれるようになったら良いなと思った。
「そうそう、一応部屋に入る前に身体チェックだけさせてもらうね。奈緒ちゃんを疑ってるわけじゃないんだけど、レコーダー隠し持つ子もたまにいるって言うし念のためね」
「わかりました」
奈緒にはまったくやましいことがない。今日の持ち物も、必需品が入っている小さなバッグ一つだけだ。その中にスマホも財布もすべて入れてある。
「じゃあ、ちょっとごめんね」
そう言うと、カオリは奈緒の体を両手で上から探り始めた。空港での危険物所持チェックのようでもあるが、それにしては触り方が艶かしい。カオリの手は奈緒の胸や股にも遠慮なく立ち入っていった。
「あっ、ん!」
思わず喘いでしまう。「ごめんなさい、カオリさん。もうちょっと優しく触ってもらうことはできますか?」奈緒がそう言うと、カオリは「優しくってこんな感じ?」と触り方を変えてきた。確かに先程の触り方よりはソフトになってはいるが、より官能的になった感じがする。触れるか触れないかのフェザータッチは奈緒をますます淫らな気にさせる。
「はぁっ、はぁっ」
こんなことで感じるなんて変態だと思われかねないので、奈緒は必死に息を抑えようとするが、抑えた結果吹き出す吐息がさらに勢いよく色っぽいものになってしまう。もはやその光景は誰が見ても身体チェックではなかった。両手を上げ、年上の経験豊富な女性に弄ばれている一人の女子高生の図である。
「ふふ、大丈夫みたいね。奈緒ちゃん可愛いから少し遊びすぎちゃった」
股間がじんわりと湿っているのがわかる。一人でするときのように直接刺激したわけではないのに、カオリの性技(と奈緒は理解した)は想像を絶していた。やはりこの人は純粋な好意だけで自分を連れて来たわけではないと奈緒は思った。
「それじゃ、鍵はかかってないからそのまま入っちゃって大丈夫だよ。ジュンインは入って右手の部屋にいるから。楽しんできてね」
「え?カオリさんは入らないんですか?」
「私は久しぶりの日本だし、今日休みもらったから外で買い物してくる。奈緒ちゃんが終わる頃には帰ってくるよ」
「でも…ジュンインさんと二人きりで会うのはちょっと……」
「そのことなら大丈夫だって。じゃあ、私はもういくから。あ、そうそう」
カオリは強引に奈緒をドアの方へ押しやると、耳元で奈緒にこう言った。
「ジュンインさんには、奈緒ちゃんの身体チェックの結果は『A』だったって言っておいてね!セキュリティに厳しい人だから」
「あの……」
「じゃね!」
顔のあたりで小さく手を振ると、カオリはそのまま元来たエレベータでさっさと下に行ってしまった。こうして、広い廊下には奈緒だけが残された。目の前にはジュンインの部屋に通じる扉がある。
「いくしかないのかな……」
奈緒はノブを取るとガチャリとドアを押した。