matsuri7103 posts
臨海学校の思い出
近年、春や秋の季節が短く、梅雨→夏→冬の存在感が強すぎる気がしていましたが、ここ数日は春の陽気を感じられる穏やかな気温になりました。仕事で知り合った方と雑談をする機会がありまして、「マツリさん、怖い話が好きだというのでこんな話を。過去にネットで読んだ山怖のお話なんですが…」と教えていただきました。「山怖」「山中異界」というように、å±...
秋田、夢の通い路<episode 2>
俺、中村清太は怪異観測機関・東河寮所属の人間だ。大学では妖怪学を専攻していた。幼少期から、幽霊や妖怪といったこの世ならざるモノに興味があり、反対に現実世界の出来事をどこか他人事のように感じていた。社会に出て会社勤めをするのが性に合わないなと思っていたところ、恩師である鈴川先生からこの機関の存在を聞き及び、適性もあったので所属するã�...
観測することで人は恐怖する
私はどちらかというと夜型人間で、日が暮れてきた頃に集中力が出るほうだ。なので、ホラー小説もどちらかという夜が更けてから書く場面が多い。そうすると、どうしても些細な物音が気になってしまうことがある。ペットボトルが鳴る音、なにかがカタンと鳴る物音、一番怖かったのは小説を投稿した瞬間周辺が一時的に停電になったようで、バチっと部屋の明かりã�...
秋田、夢の通い路<episode 1>
私こと、鈴川森繁は私立熊滝大学に勤める大学教授だ。文学部日本文学文化学科で妖怪文化の研究と講義を行い、僕のゼミでは「妖怪文化と土地の境界」というテーマで課外プロジェクト学習に取り組んできた。要約すると、日本の地域別に伝承されている妖怪を調べてその特徴から土着文化を知る、というものだ。内容が内容であるのでゼミ生の中には単なる旅行好ã�...
「夢」のはなし
1、2、3月はあっという間に過ぎるといいますが、気付けばはや3月という感じがします。さて、今月はお伝えしていたように、久々に鬼滅のホラーシリーズを更新することができました。しばらく書いていなかったので感覚がまだ戻らず、ある意味でいつもと違うテイストになったかもしれません。以前から「夢」の面白さについては気になっており、それをテーマの一つã...
怪異語り02:参道を塞ぐ家
東河寮の弓削(ゆげ)は、滋賀での仕事を終えた帰り、挨拶がてら境越祓所に顔を出した。長官の奥田に挨拶を済ませ、休憩室を覗くとそこに見知った顔がいた。 「三善!久しぶりだな」 難し気な顔で手元のタブレット画面を見ていた三善は、名前を呼ばれて弾かれたように顔を上げる。 「弓削?なんだ、こっち来てたのか」 懐かしい旧友の顔を見て、三善ã...
身近な怪のはなし~実体験編~
立春を過ぎ、暦の上では春ですね。久々に実家の雛人形を箱から出して飾りました。長い間出していなかったので、雛壇の骨組みを組み立てる作業が大変でへとへとになったのですが、完成するとやはり見応えがあって良いものです。体力回復にお菓子タイムが必要!と、サツマイモを餡状にして片栗粉混ぜてバターで焼いた芋団子に、手作りのぜんざいをかけて、お雛ã�...
怪異語り01:拾い鬼子母神信仰
かつては人海戦術で各地で起こる怪奇現象を調べていたが、SNSなどの発達によりネット上からも怪異の予兆を早く見つけることが出来るようになった。 裏神祇事務局に所属する美海も、とある投稿文章からその話を目にする。--------夏だし怖い話を一つ。職場の先輩から聞いた話なんだけど、先輩の地元は15歳になるまで絶対子供は山に入ってはいけないという暗黙のã...
清酒発祥の地で室町時代の酒造りを見学
昨年の暖冬に慣れてしまった体には、今年の冬の寒さは堪えますね。みなさんはどのようなお正月を過ごされましたか?私は今年は自粛ということもあり地元の大きな神社にも行かず、決まった行事ごとだけをして後は家でのんびり過ごしていました。写真整理をしていたら、ふと二年前の一月に体験した面白い写真を見つけたので、今回はそのことを書き綴ろうと思いã�...
新年のご挨拶
あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。今年もどうぞよろしくお願いします。FANBOXから年賀状を送って頂いた方、ありがとうございます。とても嬉しくて、ひとつひとつ、大切に読ませて頂きました。返信機能がなく、こちらから個別にお返しができなかったので、この記事にてご挨拶に返させていただきます。これまで書いてきたものがèª...
広島、灯船火入れ行事・後編
祭りの夜がきた。 隆宏の言葉もあり、幾らかは警戒していたがあれから特に奇妙なことも起きなかったなと、坊野は港に立ちながら今日までのことを振り返っていた。 祭りの当日は山代家の人間以外は御山に立ち入ってはいけないということで、護摩焚きの様子を見ることはできない。 船には同乗できると言われたのでこうして港で待っていると、暗闇の中から一つの...
身近な怪のはなし~夜の神社~
指先まで寒さを感じる十二月。私のいる地域は、雪が積もることは滅多にないのですが先日はちらほらと雪が降っていました。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。今月の頁をめくるは、私が体験したちょっと不思議な話など。私自身は霊に行きあったという自覚がほとんどないのですが、時折教えていただく人様の不思議な体験談を聞いた時へのコメントを書いていã‚...
時間の流れについて思うこと
山々の木々が美しく色づく十一月。一時期は冬に向かって冷え込んでいましたが、私の住む地方では小春日和が続き秋の装いでは日中は汗ばむこともある程でした。季節の変わり目から、地域によって様々な気候である月かと思いますが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。今月の頁をめくるは、最近思うようになった「時間の流れ」について。時代的な意味での時é–...
広島、灯船火入れ行事・中編
坊野が風呂から上がると、居間から顔を出したのはこの島に来て初めて見かける中年男性であった。 「どうも、ご挨拶が遅れまして。 家内から話は聞いています。志津子の亭主の、山代隆宏です」 山代家の家長は、日に焼けた肌と身長はそれほど高くないもののがっしりとした体つきに、いかにも海の男といった風貌をしていた。 垂れ目気味の大きな瞳が、志津子とã�...
プラン変更のおしらせ
いつもご支援、応援頂きましてありがとうございます。 7月末にスタートし、手探り状態で活動してきたFANBOXですが、 来年1月からプラン内容の一部を変更したいと思います。 理由の背景ですが、執筆活動に専念したいと考えたからです。 各、Web小説投稿サイトにて、何作品か連載していこうとプロットを練っています。 同時に、これまで通り二次創作での鬼滅ホラーã‚...
旅先でのふるさと
先日、奈良旅行をしました。宿泊を伴っての旅行は本当に久しぶりで、とても楽しかったです。奈良には縁があり、幼い頃から何度も遊びに行っていたのですが、訪日観光客の増加により、ここ十年ですっかり様変わりしてしまいました。コロナ渦になってから観光地へ行くのは初めてでしたが、「ああ、これは昔の奈良の風情だな」と、どこか懐かしい気持ちで静けさã‚...
広島、灯船火入れ行事・前編
広島県西安芸市―― 西安芸市は広島の中央部に位置する市であるが、 その市に含まれる「灯船島(ひふねじま)」 『灯船火入れ行事』 ・この島にある山代家という旧家には、秋分の日の夜に必ず行わなければならない行事がある。 それが「灯船火入れ行事」 ・島にある冥加山(みょうがやま)の頂上で護摩を焚く ↓ ・その火を松明に取り、港まで歩き船首に吊るã�...
昔ばなしの怪談
実話系の怪談を読んだり、人から聞いたりするたびに、いつも感じるのは「事実は小説より奇なり」ということです。どんなに設定や物語構成を練って書いても、それは小説である限り、虚構の世界なのです。それに対し、本当にあったことを素地にした民話や昔ばなしなど、祖父母世代や父母世代から聞くような話には、どこか教訓めいていて、そのときは怖くないとæ€...
幼い頃に不思議なものを見た
まだ暑い日は続きますが、日が暮れるのが早まり、夜に秋の虫の声が聞こえだすと、 ああ、秋の気配がするなぁ…と感じますね。 さて、Twitterでは 時折フォロワーさんから実体験の怖いお話や不思議な体験談をお聞きするのですが、 自分の話をするとなると、 どうしても文字数制限に囚われてうまく語れなかったりするので、 夏らしい雑記として、こちらで私の幼少期...
奥美濃澤女神社―澤女命
※『日本全国、怪異を旅する【序章】』の記事を読了後の閲覧奨励。 ・澤女命【さわめ-の-みこと】 岐阜県奥美濃市矢代織町(やしろおりちょう)にある奥美濃澤女神社の主神。 水を司り、権能は降雨、鎮魂、延命。 現在の奥美濃市一帯を流れる伊瑞川(いずいがわ)の水量が減り、田畑に引く充分な水が確保できない恐れがあった年に、矢代織村(現・矢代織町)...
世界観の設定・用語解説と序章のあとがき
▼設定 ※作中に登場する人物・土地・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 ※現実にない要素を含みます。歴史、怪異、信仰、用語等、自己解釈や独自設定、創作に基づくものが多々あります。 ※作中における「怪異」観について 怪しくて、異なるモノ。不思議なもの・人の理解や常識を超えたものの総称。 自然現象、超常現象、八百万の神...
日本全国、怪異を旅する【序章】
―――岐阜県奥美濃市矢代織町(やしろおりちょう) ジャリッと小石を踏む軽い音を立て、細身で長身の男はノートに色々と書きつけながら 浅葱色の袴を穿いた神職の青年の後について境内を歩く。 時計の針は17時をとっくに回っていたが夕方らしい涼しさは一切無く、じっとりと汗ばむ風のない夕方、蝉の鳴く声が四方から耳に届く。 メモを取っていた男――瀬田ã...
『日本全国、怪異を旅する』のあらすじ(先行公開)
序章が思ったより長くなってきておりますので、先行公開として、連載小説のあらすじを限定記事に投稿致します。 序章から、話に入りたい!という方は、期限付きの記事ではありませんので、いつでもご自身のタイミングでご覧いただければ幸いです(´▽`*) 【あらすじ・内容】 江戸幕末まで続いた怪異とそれにまつわる各機関は、明治の近代改革の一つ『非科学事è...
【ご挨拶】pixivFANBOXを開設しました
はじめましての方も、いつもお世話になっている方も、ページをご覧頂きありがとうございます。マツリと申します。プロフィールと重複する内容もありますが、最初のご挨拶ということでトップバッターはこちらの投稿記事から始めます。FANBOXのことを教えて頂いてから、ここで何ができるのだろうと自分なりに調べたり考えたりしていました。ファンクラブのようにãƒ...



















